日本がこのような景観である理由:ゾーニング
こちらの動画では、日本の街づくりの特徴について、街を用途別の区域に分ける「ゾーニング」の観点から紹介している。動画の投稿者はカナダ出身のため、主にアメリカやカナダと比較した内容で説明が進められている。動画に対しては、海外、特に北米の視聴者から日本のゾーニングがうらやましいというようなリアクションが届いている様子。
出典:https://youtu.be/wfm2xCKOCNk
- ゾーニングとは、政府・自治体が土地を地域に分割し、その地域で建てられる建物の種類を決めること。
- アメリカやカナダでは、「住宅地」「商業地」「工業地」など単一目的のみに使用する地域を作ることが多い。
- 日本では、「第一種低層住居専用地域」と呼ばれる住宅地であっても、小さなお店やオフィス、幼稚園、寺社、クリニックなどを立てることが許されている。
- この地域では、居住用ではないスペースが50平方メートル未満で土地の半分未満であれば、お店を営業できる。1階が店舗で上階に居住しているというケースも珍しくない。
- 日本政府によるゾーニングでは、土地は12種類の地域に分けられている。名前に「住居」とつく地域は7種類あり、それぞれ建てられる建物の種類が異なっている。
- 「準工業地域」や「工業地域」にも住宅を建てることはできるが、唯一「工業専用地域」には住宅を建てられない。
- (動画の3:55~6:50ぐらいまでは、東京の新小岩駅周辺を例に、各種地域の実際の様子が紹介されている)
- それぞれの地域に建てられる建物には、自治体によってそれぞれ容積率や建蔽率などの基準が定められている。適切な通気や日照を確保するための制限も定められている。
- 日本で、家と家の間にわずかなスペースしかないのに、その2つの家を連結させることがあまりないのは、そうすればそれぞれの家主がそれぞれの土地を自由に使えるからである。アメリカやカナダでは、規制があるために日本ほどぎりぎりの間隔では家を建てられない。
- 日本のゾーニングに関する法律では路上駐車に関する要件がないため、自分の土地に駐車スペースを作るか駐車場を借りる。車の駐車コストは税金で賄われるのでなくオーナーが払う。このため、東京では公共交通機関が便利に使えることでうまくいっている。
- 京都のような歴史的建築が残る場所は、12種類の地域の例外となっている。京都では、建物の高さが31mまでに制限されている。高い建物が少なく、さらに税金を納めなくてもよい寺社が多いことは、京都市を財政的に苦しめる要因の一つでもある。
- 日本では、大きな土地を買うことやその土地の上にどんな建物を建てるかについては家のオーナー次第である。家の前に自販機を設置することができるのも、日本に自販機が多い理由の一つ。
- カナダやアメリカに比べ、日本のゾーニングは、もっとも価値のある土地の利用目的(お店やオフィス、農地など)をほとんど市場が決めるという点で資本主義的である一方、国が12種類の地域に区分して国全体として最適な方針を定めているところが社会主義的に感じられる。
海外の反応
・名無しさん@海外の反応
日本と日本人が大好き。日本が今のような姿になったのは奇跡じゃなくて人々の努力と素晴らしい頭脳のおかげ🙏💜
・名無しさん@海外の反応
世界的な観点からすると、ゾーニングについてはアメリカとカナダが珍しい方
・名無しさん@海外の反応
アメリカにもこんなゾーニング法があったらいいのに。家族で都市の一軒家に住みながら、歩いて出かけて近くにある小さなお店に行きたい。
・名無しさん@海外の反応
北米では住宅の賃貸や購入コストが問題になっている。少なくとも都市部では、こういうアプローチが解決策になるんじゃないかとよく思う。そうはいっても、車に頼って郊外が好きなのがこっちの大きな問題なんだよね。
・名無しさん@海外の反応
東京のゾーニングについて学ぶほど、カナダのゾーニング法に対して怒りたくなる。
・名無しさん@海外の反応
ゾーニングのせいでアメリカとカナダはすごくつまらなく見える
・名無しさん@海外の反応
欧米の住宅価格に関しては、ゾーニングが1番の問題。
・名無しさん@海外の反応
歩いてみたくなるような路地裏がある東京の魅力を与えているのはゾーニングだと思う!誰も特定のエリアに住むことを強制されないんだ!運が良ければ、おいしそうな料理が焼けるにおいがしておなかの鳴る音で眠れなくなるような居酒屋の隣に住むことになる🤤
・名無しさん@海外の反応
地域の種類が多いのはかなり合理的。アメリカやカナダには歩いて行ける範囲に食料品店がないのが一般的だというのが残念
・名無しさん@海外の反応
日本人にこれだけの自由が与えられているのは、一般的に不快すぎるようなことはしないほど思いやりを持っているからだと思ってる。
・名無しさん@海外の反応
きちんと定められて規制された複合用途ゾーニングの価値を甘くみちゃいけない。
・名無しさん@海外の反応
日本のゾーニング法は実質的にインドのゾーニング法と同じのようだけど、唯一の違いはもっと街がすっきりしていて建物が素敵だということ。
・名無しさん@海外の反応
日本のゾーニングの管理が好き。でも、正直なところ、そのせいで街が色々な建築様式のごちゃまぜのように見えることがある。でも、北米の多くの場所に比べたら徒歩でのアクセスがかなりいい。
・名無しさん@海外の反応
ゾーニングに関する動画をこんなに楽しめるとは思わなかった😂😂
・名無しさん@海外の反応
自販機についてはかなりいいちょっとした不労所得になりそうだね…
・名無しさん@海外の反応
こういう柔軟なゾーニングは確かに歩行者や公共交通機関に役立つだろうね。それとこうすることで住民がコミュニティの一員だと感じやすい。いいね👍